落語。上方噺(かみがたばなし)を3代目柳家(やなぎや)小さんが東京へ移し、『占い八百屋(やおや)』という別名があった。江戸・馬喰(ばくろ)町の旅籠(はたご)屋「刈豆屋(かりまめや)」吉左衛門の番頭善六が、たいせつな御神酒徳利を水がめの中に入れ忘れたため大騒ぎとなった。善六は引っ込みがつかなくなり、女房の入れ知恵でそろばん占いでみつけることにした。徳利が出て評判となり、たまたま刈豆屋に泊まっていた鴻池善右衛門(こうのいけぜんえもん)の番頭に頼まれて、鴻池の娘の病気占いに大坂へ行くことになった。途中、神奈川宿で紛失した巾着(きんちゃく)の行方を占って運よく成功し、ついに大坂に着く。神奈川宿の稲荷(いなり)大明神の夢のお告げにより、占いはまたまた当たって娘の病気は全快し、善六は莫大(ばくだい)な礼金をもらう。善六は江戸に帰って大金持ちになる。この噺に3代目小さんは落ち(サゲ)をつけたが、5代目金原亭馬生(きんげんていばしょう)から教わって上品な傑作に仕上げた6代目三遊亭円生(えんしょう)は、もとは落ちのないものだったと述べていた。特異な噺である。
[関山和夫]
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新