覚え無し(読み)オボエナシ

デジタル大辞泉 「覚え無し」の意味・読み・例文・類語

おぼえ‐な・し【覚え無し】

[形ク]思いがけない。心当たりがない。
「扇を鳴らし給へば、―・き心地すべかめれど」〈若紫

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「覚え無し」の意味・読み・例文・類語

おぼえ‐な・し【覚無】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 思いがけない。思いもよらない。心当たりがない。
    1. [初出の実例]「いとおぼえなく、怪しと思ひながら寄りたるに」(出典:落窪物語(10C後)三)
  3. 無意識の状態である。思わず知らずそうなるさまにいう。
    1. [初出の実例]「覚えなくあたまぞさがる神の梅〈舟泉〉」(出典:俳諧・曠野(1689)八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android