普及版 字通 「詫」の読み・字形・画数・意味
詫
人名用漢字 13画
[字訓] ほこる・あざむく・わびる
[字形] 形声
声符は宅(たく)。宅に侘(た)の声がある。宅は占卜に関する字で、寄託する意がある。誇る、欺く意。わが国ではのち、かこつ、わびるなどの意に用いる。「佗(わ)び」の字義を、詫にも及ぼしたものであろう。
[訓義]
1. ほこる。
2. あざむく。
3. おどろき、あやしむ。
4. つげる。
5. 国語で、かこつ、わびる。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕詫 伊乃留(いのる)、、久留不(くるふ)、、阿止(あとへ)〔立〕詫 ハカリゴト・ワザウラ・ツク・ヨス・タク・ホコル・クルフ
[語系]
詫・thakは同声。(たく)はものに託して神託をうる方法を示す字。言に従い、宀(べん)()に従う字であるから、もとは神に祈り、神託を得る方法であったらしく、〔新字鏡〕に、「る、(いの)る、伊乃留(いのる)」とあるものは、おそらく古訓であろう。のち、ものに託して人を欺き驚ろかす意の字に用いる。
[熟語]
詫異▶・詫誇▶・詫絶▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報