請口(読み)うけくち

精選版 日本国語大辞典 「請口」の意味・読み・例文・類語

うけ‐くち【請口】

〘名〙 請所(うけしょ)豊凶にかかわらず納入する一定額の年貢。請料。
高野山文書‐永享五年(1433)一二月日・上田入道浄願事書「高野領隅田河南廿石請口事。如元我等可執沙汰之由、去年八月御奉書を被下候之間」

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世界大百科事典(旧版)内の請口の言及

【請所】より

…平安末期から室町時代にかけて荘園や公領で,荘官,地頭,守護,さらには荘園農民などが年貢を定額で請け負い,納入した年貢請負の制度。〈うけどころ〉とも言い,請け負われた年貢を請口,請料とも言った。請所のはじまりは平安末期に地方国衙の在庁官人らが荘官に代わって荘園年貢を徴収して本家,領家に送ったり,源平合戦の混乱期に地方の武士が荘園の管理を委任され,年貢納入を請け負ったことにあるとされている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」