豆石(読み)まめいし(その他表記)pisolite

翻訳|pisolite

岩石学辞典 「豆石」の解説

豆石

この語は堆積岩にも火山砕屑物にも使用される.ウーライト(oölite)に似た岩石であるが,それよりも粒が粗く,豆(pea)は2~10mmくらいの粒度である.独立した粒をpisolithというが,この語は互いに入れ替わって使われることがある[Bertrand : 1763, Pettijohn : 1975].豆石は(1) 粗粒のoölithであるpisolithが主成分の石灰岩,(2) 普通はpisolithの代わりに用いる,(3) 火山礫(lapilli)でできている岩塊,に用いられる[Robert, et al. : 1983].(4) 火山灰泥でできた同心円状の層からなる球状または楕円体状の塊をいい,これは塵で充満した大気を通って雨粒が落ちてできたか,あるいは塵の粒子の周りに蒸気が凝縮してできたものである[Shrock : 1948, Perret : 1950].ピー・グリット(pea grit), ピーストーン(peastone)は同義.ギリシャ語のpisosは豆の意味.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android