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火山砕屑物 かざんさいせつぶつpyroclastic material

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

火山砕屑物
かざんさいせつぶつ
pyroclastic material

噴火(→火山作用)によって火口から噴出した火山噴出物のうち,固形状の物質の総称火砕物ともいう。大きさや外形によって,火山灰火山礫ラピリ),火山岩塊火山弾軽石(浮石),スコリア(岩滓)などに分類される。既存の火山砕屑物が再び膠結して生じたものは火山砕屑岩または火砕岩という。また火山砕屑物はテフラとほぼ同じ意味で使われるが,より広い範囲にかけて降下し,堆積して層を形成した火山灰を広域テフラと呼ぶこともある。広域テフラは鍵層として地層の対比に有効で,代表的なものに,約 2万年前に鹿児島湾北部の姶良カルデラ(→カルデラ)が形成されたときの姶良・丹沢火山灰などがある(→火山源堆積物)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

岩石学辞典の解説

火山砕屑物

火口から形成された固まっていない,または緻密な岩片の物質の一般の名称で,火山角礫岩凝灰岩,火山灰,集塊岩などが含まれる[Hunt : 1887, Blyth : 1940].火山の噴火により放出された火山放出物が多数集まって固結したものを火山砕屑岩といい,その中には熔岩と一見区別のつかないものがある.また火山砕屑岩のでき方により,いったん空に上がってから落ちて固まった降下火山砕屑物(pyroclastic fall)と,火口から流れて溜まった火山砕屑流(pyroclastic flow)とがある(久野 : 1954, Wentworth & Williams : 1932, Fisher : 1961).ギリシャ語のpyrは火,klastosは破片に壊れるという意味である.

火山砕屑物

噴火や放出による火山岩の岩片で,風化作用堆積作用を受けていないものをいう.凝灰岩,火山性集塊岩などが含まれる[Hunt : 1887, Hatch : 1888].ギリシャ語のpyrは火を,klastosは破片に壊れるという意味.⇒火山砕屑岩(4.9.1)

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

火山砕屑物
かざんさいせつぶつ

火山噴火で放出された破片状の固体物質。火砕物ともいう。爆発型噴火で火口から直接空中に放出されたものや、火砕流や岩屑なだれとして山腹を流れたものがある。粒度により、火山灰(直径2ミリメートル以下)、火山礫(れき)(直径2~64ミリメートル)、火山岩塊(直径64ミリメートル以上)に大別する。空中に放出されたときにまだ流動的であった火山岩塊や火山礫を火山弾とよび、パン皮状、紡錘状、球状、リボン状などの特定の構造をもつ。溶岩が毛髪状に引き伸ばされたものを火山毛、涙粒(るいりゅう)状のものを火山涙とよぶ。多孔質な火山砕屑物のうち、明色で二酸化ケイ素に富むのを軽石(浮石)、暗色で二酸化ケイ素の乏しいのをスコリア(岩滓(がんさい))という。火山砕屑物には、マグマが直接に噴出したものと、既存の火山体や基盤の岩石の破片とがある。水蒸気爆発では後者だけが放出される。[諏訪 彰・中田節也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の火山砕屑物の言及

【火山】より

…したがって,噴火記録の有無で休火山,死火山を分けることは本質的な意味が少ない。近年はテフロクロノロジー(火山砕屑物,とくに降下火山灰による編年学)や放射性炭素年代決定法によって過去の活動史を調べる方法が行われるようになった。これらの方法は,休火山,死火山を客観的に判定する有力な手段である。…

※「火山砕屑物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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