岩石学辞典 「ウーライト」の解説 ウーライト 球状または卵状の粒(ウーイド : oöid)でできた石灰質の岩石のことで,核の周囲に炭酸カルシウムが順次に覆って堆積して形成されたもの.同心円状の構造が代表的であって,放射状の構造はまれである[Bertrand : 1763, Lyell : 1935, Illing : 1964, Bathurst : 1971].これらの覆いが核の半径よりも薄い場合は表面的ウーライト(superficial oölite)と呼ばれる[Illing : 1954].ウーライトとは独立した粒子で,岩石をウーリス(oölith)と呼ぶが,研究者によっては独立した粒をウーリスと呼ぶ場合がある[Tomkeieff : 1983].一般にウーイド(oöid)が主構成の石灰岩のことをウーライトという.ウーライトが石灰岩を作る場合を総称して魚卵状石灰岩(oölitic limestone)という.ウーリスは波打ち際のようなところで核の周りに同心円状に沈着物,沈澱物が付着してできるとされている[木村ほか : 1973].ギリシャ語のoonは卵の意味. ウーライト →魚卵石 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報