日本歴史地名大系 「貞享之御竿元帳」の解説
貞享之御竿元帳(貞享四年検地帳)
じようきようのおんさおもとちよう
六七四冊
成立 貞享四年
原本 市立弘前図書館
解説 弘前藩が行った唯一の領内統一の検地帳。弘前藩領のみで黒石領は含まない。検地総奉行は大道寺隼人・間宮求馬、元締は武田源左衛門ら三名で、貞享元年から開始したという。記載内容は各村の村名・面積(田方・畑方)・村高(同前)・斗代・分米・耕作者名のほか、寺社などの除地や池・草山・永荒地・開発予定地等々にわたり、弘前藩藩政前期の各村の状況を知るうえで不可欠の社会経済史史料である。検地の結果は元禄元年の御郡中検地高目録(市立弘前図書館蔵)に集約されている。貞享四年の水帳数覚(八木橋文庫蔵)によれば検地帳の総冊数は七〇六である。貞享以後、宝永・享保・元文・宝暦・明和期などにも地域によっては検地が行われ、現在、陸奥国津軽郡御検地水帳として九一四冊が架蔵されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報