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資源外交 しげんがいこう

知恵蔵の解説

資源外交

中東に石油エネルギー資源の9割を依存している日本は、ソ連崩壊後ユーラシアに新たな資源を求めて活動を開始した。1997年橋本内閣がユーラシア外交を打ち上げ、ロシア、中央アジアとの新たな関係構築に動いた背景にもこうした事情がある。なかでもエネルギー輸出大国化をロシアの国家戦略とするプーチン時代になってエネルギー資源をめぐる活動が活発化、小泉首相とプーチン大統領が合意した日ロ行動計画の中でもエネルギー分野での協力が大きくクローズアップされた。こうしたこともありロシア政府は、東アジア市場を目指し新たな資源輸出の構想を提起した。海外からの投資を求めながら、資源の国家管理に強い関心を示すプーチン大統領が、東シベリアの石油パイプラインを、中国の希望する民間会社ユコスによる大慶ルートではなく、ナホトカへの太平洋ルートに決定したのは2004年末であった。その後もこれに関心を示すインドや中国にも配慮しつつ、アジア市場向けの建設を進めている。06年7月のサンクトペテルブルクG8サミットでは、エネルギー安全保障について、経済成長著しいアジア市場への安定供給をうたうと同時に、エネルギーへの投資と障壁除去を求めた。日本もまたパイプラインの東側の早期着工とロシア政府の関与を要請している。同時にエネルギー問題は核開発問題とも絡む。反米的で核開発を進めるアフマディネジャド政権下のイランで日本が進めるアザデガン油田開発では、同政権に批判的な米国との関係のバランスをどうとるかが問題になっている。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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