越ゆ(読み)クユ

デジタル大辞泉 「越ゆ」の意味・読み・例文・類語

く・ゆ【越ゆ】

[動ヤ下二]《「こ(越)ゆ」の上代東国方言》越える。
不破の関―・えては行く」〈・四三七二〉

こ・ゆ【越ゆ/超ゆ】

[動ヤ下二]こ(越)える」の文語形

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精選版 日本国語大辞典 「越ゆ」の意味・読み・例文・類語

く・ゆ【越】

  1. 〘 自動詞 ヤ行下二段活用 〙 「こゆ(越)」の上代東国方言。越える。
    1. [初出の実例]「不破の関 久江(クエ)て我は行く」(出典万葉集(8C後)二〇・四三七二)

越ゆの語誌

挙例は常陸国防人歌であり、中央語の「こゆ」が「くゆ」の形になっているが、このようにオ列甲類の音がウ列音になるのは他に「イモ(妹)」が「イム」に〔万葉‐四三六四〕、「ヨドコ(夜床)」が「ユトコ」に〔万葉‐四三六九〕なるなど数例見られる。


こ・ゆ【越】

  1. 〘 自動詞 ヤ行下二段活用 〙こえる(越)

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