踏付(読み)ふみつける

精選版 日本国語大辞典 「踏付」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐つ・ける【踏付】

〘他カ下一〙 ふみつ・く 〘他カ下二〙
① 踏んで押える。踏んで跡をつける。踏んづける。
貫之集(945頃)六「あらを田は打返すとも浜千鳥猶ふみつけて跡は止めよ」
相手面目をつぶす。人をばかにする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子世間娘容気(1717)三「いかにわしがちいさいとて鼻のさきにゐるに、あんまりふみ付た仕形でござんす」

ふみ‐つけ【踏付】

〘名〙
① 強く踏んで押えつけること。
浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)うばぞろへ「身は奥山に散る紅葉、ふみつけにする男鹿
② 人をないがしろにすること。軽んじあなどること。
咄本・初音草噺大鑑(1698)四「ただいまのわけはあまりにふみつけにしたことじゃといへば」

ふん‐づ・ける【踏付】

〘他カ下一〙 (「ふみつける(踏付)」の変化した語) 踏んで押えつける。
※咄本・楽牽頭(1772)手足の論「よしよし、くそをふんづけてふかせう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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