普及版 字通 「逑」の読み・字形・画数・意味
逑
11画
[字訓] もとめる
[説文解字]
[その他]
[字形] 形声
声符は求(きゆう)。求は呪霊をもつ獣の形。これを殴(う)つ形は救で、祟(たたり)を祓う呪儀である。逑は道路においてその呪儀を行う意。〔説文〕二下に「斂聚(れんしゆう)するなり」とし、〔書、尭典〕「方(あまね)く逑(あつ)めて功を(あら)はす」の句を引く。今本は逑を鳩に作る。〔詩、周南、関雎〕の「君子の好逑」をまた「好仇」に作る。〔左伝、桓二年〕に「怨(ゑんぐう)を仇と曰ふ」とあり、逑とは嘉をいう。相救う意があるのであろう。
[訓義]
1. もとめる。求・・逑は同系の語。
2. 仇と通じ、対手、たぐい、つれあい。
3. 鳩と通じ、あつめる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕逑 トモガラ・トモ・アタ・アフ・サソフ・カナフ 〔字鏡集〕逑 ヒトシ・タグヒ・キタル・コフル・サソフ・アダ・ツク・モトム・サタラフ・イタル・アフ・カナフ・トモガラ・トモ
[語系]
逑・仇giuは同声。〔詩、周南、関雎〕の「好逑」の〔毛伝〕に「逑は匹なり」とあり、〔詩、秦風、無衣〕「子と仇を同(とも)にせん」の〔箋〕に「怨を仇と曰ふ」とみえる。嘉と怨との別があるが、また通じて用いる。
[熟語]
逑▶・逑好▶・逑取▶・逑匹▶
[下接語]
好逑・捜逑・民逑
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報