遷移軌道(読み)せんいきどう(その他表記)transfer orbit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遷移軌道」の意味・わかりやすい解説

遷移軌道
せんいきどう
transfer orbit

静止衛星月ロケットのような軌道高度の高い衛星を打上げる場合には,いったん低高度の円に近い軌道 (パーキング軌道) に乗せ,それから必要な軌道変更を行なったのち推力を与えて最終軌道へ移行させる方法がとられるのが普通である。このように高度の異なる第1の軌道から第2の軌道へ乗移るための軌道を遷移軌道と呼ぶ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の遷移軌道の言及

【人工衛星】より

…したがって打上げ時の軌道制御は主として最終投入段階に対して計画され,具体的には打出しのタイミング,姿勢制御,さらに可能ならば噴射時間制御が行われる。静止衛星投入の場合には,この低高度軌道にいったん乗せた後(この軌道をパーキング軌道parking orbitという),さらにホーマン型移行(ホーマン軌道)と呼ばれる遷移軌道transfer orbitへの投入が行われる。静止軌道への最終投入は,この遷移軌道の遠地点でアポジモーター(小型の固体ロケット)を点火することにより行われ,衛星は静止軌道にきわめて近いドリフト軌道drift orbitへ投入される。…

※「遷移軌道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む