…鉦鼓(しようこ)を二つ張り合わせた丸い〈もなかの皮〉のような形で,中央に撞座(つきざ)を設け,上方につり下げるための耳を両方に設け,下の半周分程度が大きく一文字状に開いている(図)。その大きな口から鰐口と称したらしく,本堂や拝殿の長押(なげし)や梁(はり)にかけ,前につり下げた紐(鉦の緒という)で打ち鳴らす。各寺社に遺品が多く,最古の銘を有するのは長保3年(1001)銘,東京国立博物館蔵のものといわれる。…
※「鉦の緒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」