…古い時代の開口の詞章としては,このほかに園城寺の延年で演ぜられた鎌倉期の詞章が14編伝わっているが,そこには多武峰の開口にみられた滑稽みはほとんど認められない。しかし1265年(文永2)の東大寺の延年記録に〈開口猿楽〉と記されたものがあり,開口が猿楽と称しうる芸能であったことは確実であって,多武峰延年の開口のかかる滑稽解頤(かいい)の趣向はいかにも猿楽芸というにふさわしいものであり,この点は明らかに鎌倉時代の〈開口猿楽〉の面影をとどめるものと認められる。物名(もののな)を類聚する趣向としては《梁塵秘抄》の今様,鎌倉初期の連歌の賦物(ふしもの)があり,さらに早歌(そうが)などはほとんどの曲にこの趣向が認められるし,謡曲にも比較的古い曲の中に〈浦尽し〉とか〈木の実尽し〉とかの〈物尽し〉の小段があって,芸能の歴史のうえで開口のこのような趣向が持つ意義はけっして小さくはない。…
※「開口申楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新