祝言(読み)イワイゴト

  • ▽祝言/▽寿言/▽祝▽詞
  • いわいごと〔いはひ〕
  • しゅうげん
  • しゅうげん シウ‥
  • しゅうげん〔シウ〕
  • ほぎごと

デジタル大辞泉の解説

幸福を祈願する言葉。また、慶事をことほぐ言葉。
祝いの言葉。賀詞。祝詞。祝辞。「祝言を述べる」
祝い。祝儀。「年始の祝言
結婚式。婚礼。「吉日を選んで祝言を挙げる」「仮祝言
日本音楽で、祝意を表す曲。ふつう、番組の初めか終わりに演奏する。雅楽の「長慶子(ちょうげいし)」、浄瑠璃の「梵天国」などのほか、三番叟(さんばそう)物の義太夫節・長唄・清元などにある。祝言音曲。
祝言能」の
祝って言う言葉。祝福の言葉。

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世界大百科事典 第2版の解説

祝福の言葉ないし寿歌(ほぎうた)のの用語として重要。世阿弥は音曲()に,はじめ祝言,哀傷と二つの対照概念を立てたが,やがて,祝言,幽曲(幽玄音曲の意),恋慕,哀傷,闌曲の五音曲に分類した。世阿弥の女婿金春(こんぱる)禅竹は八音説を立てるが,その冒頭はやはり祝言である。すなわち,猿楽能じたいが,本来祝言をその効用として成り立っているのである。鎌倉期の代表的寺社能は〈延年〉と呼ばれ,脇能にもそのパターンを踏襲するものがあり,世阿弥も〈申楽延年〉〈風月延年〉〈寿福増長〉と《風姿花伝》に書いて,この芸の祝言性を強調している。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 祝いのことば。祝詞。賀詞。
※本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・九月尽日陪天満天神祠〈藤原敦光〉「三秋徂景帰羈路、万代祝言唱廟庭
※曾我物語(南北朝頃)四「されば、箱王は、あらたま年のしゅうげんをもわすれ」
② 祝い。祝儀。
※謡曲・春栄(1435頃)「親と子の定めを祝ふ祝言の、千秋万歳の舞の袖」
③ (━する) 嫁入りの儀式を行なうこと。また、その式。婚礼。結婚式。
※娵入記(1443‐73頃)「御わかこの御ちの人にても、御しうげんなどにて御なり候」
④ 男女の肉体的な交わり。
※咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)下「思ひよらず傾城町を通れば〈略〉是非に及ばずしうげんをつとめて」
⑤ 舞楽・浄瑠璃などで、終わりに演じる曲。舞楽では「長慶子」、浄瑠璃では「梵天国」、長唄では「菊慈童」など。
※三道(1423)「先、祝言の風体、開口人出でて、〈略〉七八句謡ふべし」
※花鏡(1424)序破急之事「扇拍子より、祝言の音曲、次第次第の風体は、〈略〉用意のままなるべし」
⑧ 能楽で、五音(ごおん)の一。自然によどみなくうたう曲。また、その味わい。〔五音曲条々(1429‐41頃)〕

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