関取二代勝負附(読み)せきとり にだいのしょうぶずけ

世界大百科事典(旧版)内の関取二代勝負附の言及

【相撲物】より

…江戸時代の娯楽生活に大きな一画を占める角界と相撲取りをモデルとして,人気俳優に演じさせることは興行政策上にも有利であったところから,多くの相撲狂言が現れた。浄瑠璃では1725年(享保10)1月大坂豊竹座初演の《昔米万石通(むかしごめまんごくどおし)》(西沢一風,田中千柳作)が知られ,これを粉本とした《双蝶々曲輪日記(ふたつちようちようくるわにつき)》(1749年7月大坂竹本座),また《関取千両幟》(1767年8月竹本座),《関取二代勝負附(せきとりにだいのしようぶづけ)》(1768年9月大坂亀谷芝居)などがある。歌舞伎では《浪花曙烏(なにわのあけぼのちぶみのからす)》(雷電源八の喧嘩。…

【関取千両幟】より

…自身の身売りを決意するまでの世話女房ぶりが見せ場であり,相撲場での夫の勝利のあと,真相を示して,夫と別れを惜しむ場も情緒的である。書替物として,68年9月の《関取二代勝負附》(八民平七,並木正三合作)があり,歌舞伎では,69年江戸森田座での2世坂東三津五郎と4世岩井半四郎の岩川・おとわが初演である。〈髪梳き〉の部分は常磐津,新内に,〈相撲場〉の部分は宮薗節などに採り入れられ,常磐津の《岩川内の段》(1835年6月江戸市村座)は相撲の櫓太鼓の曲びきで知られている。…

※「関取二代勝負附」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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