静圧軸受(読み)せいあつじくうけ(英語表記)hydrostatic bearing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「静圧軸受」の意味・わかりやすい解説

静圧軸受
せいあつじくうけ
hydrostatic bearing

軸受面に外部から加圧された流体 (一般には潤滑油) を導き,軸を浮き上がらせる構造の軸受。外部加圧軸受とも呼ばれる。圧油を送るために油ポンプ,油槽その他の設備が必要で,負荷容量は油圧と受圧面積に支配されるが,摩擦損失がきわめて小さく,起動・停止時にも軸受面は固体接触をしないので摩耗がほとんどない。一般の動圧型のジャーナル軸受では軸が偏心するが,この軸受では偏心をゼロにすることができる。重荷重を受ける圧延機軸受,低摩擦でなめらかな運動を要する大型天体望遠鏡の操作用軸受,工作機械の軸受など広い範囲で活用されている。この種の軸受には,静圧ポケット型スラスト軸受,静圧ステップスラスト軸受,オイルリフト,静圧ジャーナル軸受 (流体軸受) などがある。 (→気体軸受 )

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世界大百科事典(旧版)内の静圧軸受の言及

【軸受】より

…軸が銅の場合,軸受の内面には黄銅,青銅,銅鉛合金(ケルメット),ホワイトメタル,アルミ合金などのブッシュ(軸受金)が用いられる。(2)静圧軸受 簡単な例を図3に示す。いずれの場合にも外部の油圧源から圧油が軸受内に導かれ,その圧力が軸を支える。…

※「静圧軸受」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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