摩耗(読み)マモウ

デジタル大辞泉の解説

ま‐もう【摩耗/磨耗】

[名](スル)かたい材質の物が、すりへること。特に、機械の部品や道具にいう。「―した車軸を交換する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

まもう【摩耗 wear】

摩擦面に生ずる損傷には,焼付き,摩耗,ころがり疲れなどがある。摩耗は,摩擦に伴って固体の表面が少しずつ減っていく現象として特徴づけられ,摩耗粉と呼ばれる細かな粒子を生ずるのがふつうである。摩耗が起こると摩擦面の形状寸法が変化し,機械部品の性能を低下させ,機械の使用寿命を限定することになる。
[摩耗の種類]
 摩耗はその機構によって,次の三つに大別される。(1)アブレシブ摩耗 摩擦面の一方が岩やなどのように硬い物質である場合や,摩擦面間に硬い粒子が入りこんだ場合に生ずる微小な切削作用による摩耗。

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化学辞典 第2版の解説

摩耗
マモウ
abrasion, wear

材料とほかの物質との摩擦によって,材料表面が損傷したり,すり減ること.しかし,正確には,固体間のすべりによって生じる場合の摩耗(wear),紙やすりやと石などの研磨粒子や酸化金属粉末,そのほか摩耗粉末,砂などによる摩砕(abrasion),および液体の作用による浸食(erosion)の三つに分類される.浸食は区別しやすいが,前二者はほとんど同じ語として用いられている.摩耗性の評価を紙やすりなど研磨粒子を用いた試験機で測定するのが大部分であり,また,その結果が実際の現象とよく合うために,摩耗をアブレージョンということが多い.ゴムタイヤの摩耗は大部分が摩擦熱による温度上昇によって支配され,プラスチックの摩耗はその温度によって大きく影響される.摩耗試験において,ある荷重の領域では,接触面積Aと荷重Wの関係は,

AWn
となり,これは摩擦係数μと関連し,

μ ∝ Wn-1
となる.ゴム,プラスチックではn = 2/3となること,およびそれらの接触は弾性的であることが知られている.繊維の摩耗においては,n = 0.72および0.9という値が得られている.ゴム,プラスチック,合成繊維を含めた高分子材料の摩擦的挙動は,金属に比べて次の3点で異なる.第一は,高分子材料の摩擦係数μは荷重に依存し,荷重の増加でμが減少する.第二は,高分子材料の摩擦は表面粗さに影響され,粗さの増加によって摩擦力が減少する.第三は,見掛けの接触面積に依存する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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