鞘詰(読み)さやづまる

精選版 日本国語大辞典 「鞘詰」の意味・読み・例文・類語

さや‐づま・る【鞘詰】

〘自ラ四〙
① 刀の刃が錆(さ)びて、抜きにくくなる。刀身と鞘とが合わなくて、鞘がきつくなる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※虎明本狂言・文蔵(室町末‐近世初)「雲すきにかたなをみれば、さめざやまきのさやつまり」
② 言うべきことばがうまく出なくなる。ことばにつまる。
※大観本謡曲・大仏供養(室町末)「鞘つまりたる言葉の末、名乗れ名乗れと責めければ」

さや‐づまり【鞘詰】

〘名〙
① 刀が錆(さ)びて鞘から抜けなくなること。
※俳諧・誹諧之連歌(飛梅千句)(1540)唐何第六「今更になど宝剣のさやづまり 及ばずながら油ぬらばや」
② 取引相場で、値の開きがちぢまること。

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