鞘走(読み)さやばしる

精選版 日本国語大辞典 「鞘走」の意味・読み・例文・類語

さや‐ばし・る【鞘走】

〘自ラ四〙
① 鞘の口がゆるくて、刀の柄(つか)が下を向いたときなどに、刀身がひとりでに鞘から抜け出る。
満済准后日記‐永享四年(1432)一〇月二九日「童子二人戯て取合処、一人刀鞘走て腹に当云々」
② 出すぎたまねをする。また、行きすぎた口をきく。さきばしる。
※無刊記刊本碧巖鈔(1620‐40頃)一「円悟の口がさやばしって、久参請益と云也」

さや‐ばしり【鞘走】

〘名〙 鞘がゆるくて、身体をかがめたりしたとき、刀身がひとりでに鞘から抜け出ること。
※俳諧・桜川(1674)夏二「十市にや夕たちすらりさやはしり〈保之〉」

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