普及版 字通 「頗(漢字)」の読み・字形・画数・意味
頗
人名用漢字 14画
[字訓] かたよる・すこぶる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は皮(ひ)。〔説文〕九上に「頭(かたよ)れるなり」とあり、姿勢が一方に傾く状態をいう。すべて中正を失することを偏頗(へんぱ)という。〔書、洪範〕に「無く頗無く、王の義に(したが)ふ」とみえる。「すこぶる」という訓は「少し」を活用したもので、もとは少の意である。
[訓義]
1. かたよる、かたむく。
2. よこしま、不公平。
3. すこし、すこぶる、やや。
4. かなり、はなはだ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕頗 スコブル・モシ・カタシ 〔立〕頗 スコブル・モシ・ヒトヘニ・カタシ・タケシ 〔字鏡集〕頗 カタブク・スコブル・ミダリガハシ・ヒトヘニ・モシ・カタシ
[語系]
頗phuai、(偏)phyen、跛puaiは声義に通ずるところがあり、すべて平衡を失った状態をいう。
[熟語]
頗僻▶・頗偏▶
[下接語]
険頗・側頗・不頗・偏頗・無頗
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報