飛行禁止空域[イラク](読み)ひこうきんしくういき[イラク]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「飛行禁止空域[イラク]」の意味・わかりやすい解説

飛行禁止空域[イラク]
ひこうきんしくういき[イラク]

湾岸戦争後,イラク政府による国民の抑圧政策を封じ込めるため,イラク軍機の飛行を禁止した区域。 1991年の国連安保理決議 688により設定されたもので,北緯 36度以北を「クルド人保護区」として,イラク軍機の飛行を禁止する措置にでた。さらに,92年には北緯 32度以南が「シーア派保護区」と定められ,同様の措置がとられた。しかし,クルド人同士の対立抗争に名を借りてイラク軍によるクルド人攻撃が続いたため,アメリカは 96年9月,イラク南部をミサイル攻撃し,南部の禁止空域を北緯 33度以南に拡大するよう主張した。

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