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国民 こくみん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国民
こくみん

国家を構成する者のことで,その国の国籍を有する者がそれにあたる。 (1) 日本国民たる要件法律で定めることになっており (憲法 10条) ,国籍法が制定されて具体的に要件を規定している。人は,ある国の国民になることによって,その国の統治に服するが,国民主権国家にあっては,国民は統一された全体としてその国の統治のあり方を決めかつ支える究極的権威となる。また,国民は選挙その他の方法を通じて国政に関与する。現代国家では,基本的人権の享有を国民のみならず広く外国人にも及ぼそうとする傾向が顕著であるが,それでもなお,外国人を国民とまったく同一に扱うことを許さないさまざまな事情が存在している。 (2) 国民は民族とは基本的に区別される。世界の国家をみると,単一民族から成る国家は少く,多民族であれ,国民となれば,自分たちが1つの共通の歴史的・文化的伝統をもっているのだと信じるようにならなければ,国家としての統合を確保することは,むずかしい。

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デジタル大辞泉の解説

くに‐たみ【国民/国人】

一国の人民。こくみん。

こく‐みん【国民】

国家を構成し、その国の国籍を有する者。国政に参与する地位では公民または市民ともよばれる。

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百科事典マイペディアの解説

国民【こくみん】

法的には,国籍をもつ国家の構成員個々人,あるいはその全体をさす。政治的には,一定の領土に定住し,共通の文化・社会体験をもつという想定のもとに,政治的な統一組織を作り上げた人間の集団。
→関連項目国家国家承認市民少数民族

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世界大百科事典 第2版の解説

こくみん【国民 nation】

国家を構成する個々人,あるいはその全体を指す。日本国憲法で〈日本国民たる要件は,法律でこれを定める〉とされているように,一方で国民は法律上の概念であるが,他方で国民主権や国民国家などの用法にみられるように,国民は主権や国家の基本的な性格を規定する政治上の概念でもある。政治上の概念としての国民は,すぐれて近代的な起源をもつ。すなわち中世あるいは古代の社会には,国民は存在せず,絶対主義国家の成立とともにようやく国民の形成が開始された。

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大辞林 第三版の解説

こくみん【国民】

国家を構成する成員。また、その国の国籍をもつ人々。国家の統治の主体として国政に参加する地位にある場合は「公民」、君主国などにおいて統治の客体である場合には「臣民」とも呼ばれる。
平安時代、国衙領こくがりようの民をいう。
中世、大和国春日社・興福寺領内で末社の神主をつとめていた地侍。

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世界大百科事典内の国民の言及

【家族制度】より

…維新政府が最初に着手した制度の創設が,軍制と並んで戸籍の全国的整備であったことは注目に値する。すなわち,政府の布告に〈国民〉の言葉が一般的に用いられたのが,この〈戸籍法〉制定の別紙布告が最初であったように,維新政府は封建的割拠を打破し,階層的な身分を平準化して,近代国家の統治の基盤としての〈国家人民〉の同形化を行うことを企図したのである。こうして〈戸籍の先進地〉京都府の戸籍法令を手がかりに制定された同法にのっとって,72年,全国的に戸籍が編製される(壬申(じんしん)戸籍)が,この戸籍手続の中から,幕藩体制の解体と,新たな社会的・国家的秩序の再編に適合する〈家〉制度が,しだいに形成されていった。…

【国民代表】より

…国政の基準となる一般意思(総意)を決定する機関(国民代表府),またはその成員を意味することが多い。市民革命以降においては,一般に選挙による議会がその任務を担当しているので,国民代表という表現は,一般には議会または議員(政治家)を指すことになる。…

【人民】より

…広い意味では国家の構成員を指し,国民と同義であるが,狭い意味では国民のなかから既存の支配層を除いた部分,すなわち被支配層としての国民を指す。こうした対比でみれば,国民が支配層も含めた全体の一体性を強調する概念であるのに対し,人民はむしろ被支配層の連帯と解放を重視する概念として用いられることが多い。…

【ナシオン】より

…フランス語で民族・国民・国家を意味し,フランス共和国と関連した形で,国家ないし国民を指す場合に使う。〈ナシオン〉は,〈自由・平等・博愛〉という政治的理念を共有する人々による契約共同体ないしは合意共同体という性格が強く,そこでは人種・民族や血統は二義的な重要性しかもたない。…

※「国民」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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