普及版 字通 「飫」の読み・字形・画数・意味
飫
13画
(異体字)
17画
[字訓] あく・くらう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は夭(よう)。〔説文〕五下に「燕なり」とし、を正体として「(せふ)聲」とするが、声が合わない。〔爾雅、釈言〕に、「私なり」とあって、私宴の意とする。そのとき歓楽することを飫歌(よか)といい、加膳することを飫賜(よし)という。すべてゆたかに、余分のある意であろう。
[訓義]
1. あく、あくほどくらう。
2. やすんずる、たる。
3. たまう、おくる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕飫 アキタル・キラフ・ユタカナリ 〔立〕飫 キラフ・アク・イトフ・ユタカ
[語系]
飫iは・ioと声近く、(よ)は飽くこと、また(よ)は〔説文〕十四下に「私に宴(えんいん)するなり」とあって、飫とほとんど同義。區(区)は嘔(うな)る声をいい、祝のとき、うなるように発する声を嘔(おう)という。淤ia、厭iapも声義に通ずるところがある。
[熟語]
飫宴▶・飫歌▶・飫▶・飫賜▶・飫饒▶・飫聴▶・飫聞▶
[下接語]
飲飫・厭飫・飫・飫・歓飫・歳飫・饒飫・飽飫・余飫
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報