馬脚を現す(読み)ばきゃくをあらわす

故事成語を知る辞典 「馬脚を現す」の解説

馬脚を現す

包み隠していた悪いことが発覚することのたとえ。

[使用例] たとえば、いい加減なことを書いて、それにより当人が採用されたとする。実力のはっきりする世界だから、遅かれ早かれ馬脚があらわれるであろう[藤原正彦*若き数学者のアメリカ|1977]

[由来] 馬の足を務める役者が、うっかり姿を見せてしまうことから。一三~一四世紀ごろ、元げん王朝の時代の中国で盛んだった劇、元曲の一つ、「包ほう待たい制せい陳ちん州しゅう糶ちょう米まい―三」に、悪いことをした人物が「馬脚の露出する」のを恐れる、という一節があります。なお、一一世紀の僧、黄おう竜りゅう慧え南なんに、「黄竜の三関」として知られる有名な禅の問題があり、その一つに「我が脚、驢ろ脚きゃくと何似いずれぞ(私の脚は、ロバの脚と比べるとどうか)」というものがあります。ここから、「驢脚自ずから露あらわなり」という表現が生まれ、「馬脚を現す」へと変化した、という説もあります。

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