鹿野武左衛門口伝咄(読み)しかのぶざえもんくでんばなし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鹿野武左衛門口伝咄」の意味・わかりやすい解説

鹿野武左衛門口伝咄
しかのぶざえもんくでんばなし

江戸時代中期の咄本 (はなしぼん) 。鹿野武左衛門 (1649~99) 著。3巻3冊。天和3 (83) 年刊咄家武左衛門がみずから演じた咄を集めて出版した第1作。『鹿の巻筆』 (86) とともに武左衛門の咄本の代表作

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世界大百科事典(旧版)内の鹿野武左衛門口伝咄の言及

【鹿野武左衛門】より

…最大の功績は身振り手振りによる〈仕方噺(しかたばなし)〉を完成し,後世の江戸落語の基盤を作ったところにあり,江戸落語の祖といわれる。咄本は《鹿野武左衛門口伝咄し》3巻(1683),《鹿の巻筆》5巻(1686)がよく知られ,また石川流宣らとの合作《枝珊瑚珠(えださんごじゆ)》5巻(1690),露の五郎兵衛らとの合作《露鹿懸合咄(つゆとしかかけあいばなし)》5巻(1697)などもある。詳しい伝記はわからないが,1693年(元禄6)の江戸における悪疫流行のおりに舌禍事件が生じ,伊豆の大島へ流罪となった。…

※「鹿野武左衛門口伝咄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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