黒執事(読み)くろしつじ

知恵蔵 「黒執事」の解説

黒執事

柩やなによるダークファンタジーマンガ。月刊「Gファンタジー」(スクウェア・エニックス刊)で2006年から連載中。シリーズ累計発行部数は1800万部(海外分含む)という人気作品で、08年、10年、14年にテレビアニメ化している。その他、舞台化、オーディオドラマ化、ゲーム化など幅広い展開をみせ、09年の舞台では、1万人以上を動員した。14年1月18日に実写映画が公開。
物語の舞台は19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国で、主人公はセバスチャン・ミカエリスという執事玩具・製菓メーカーであるファントム社を経営する、弱冠12歳の少年シエル・ファントムハイヴに仕えている。セバスチャンは、深い知識と教養、優れた料理の腕前、高い武術とあらゆる面で有能で、主人のどんな無茶な命令も完璧(かんぺき)にこなす完全無欠の執事だが、実は悪魔という設定。
また、シエルはヴィクトリア女王のために諜報(ちょうほう)活動を行う闇の貴族「女王の番犬」としての顔も持ち、表ざたにできない事件の処理や調査も請け負っている。セバスチャンは事件の解明にも、その知識や体術で活躍する。個性豊かなキャラクターときめ細かく描きこまれた絵柄、ミステリー要素も含んだストーリーなどで人気となっている。
08年第54回小学館漫画賞 少年漫画部門ノミネート。10年ジャパン・エキスポ・アワード最優秀少年漫画部門賞を受賞ドイツ最大の日本ポップカルチャーイベントAnimagicにて11年にBest International Manga賞を受賞。14年時点で42カ国と地域で発刊されている。
14年1月公開の実写映画は、水嶋ヒロの俳優復帰作となったことでも話題となった。映画は完全オリジナルストーリーで、セバスチャン役に水嶋ヒロ、セバスチャンが仕えるのは剛力彩芽演じる幻蜂清玄伯爵となっている。

(富岡亜紀子  ライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「黒執事」の解説

黒執事

枢やなによる漫画作品。イギリスを舞台に、裏社会の汚れ仕事を請け負う名門貴族と、その家に仕える実は悪魔である執事の活躍を描く、ミステリー仕立てのダークファンタジー。『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス)で2006年10月号から連載されている。08年にはテレビアニメ化、09年には舞台化され、13年には水嶋ヒロの執事役で映画化が決定している。2010ジャパン・エキスポ・アワードの最優秀少年漫画部門受賞、2011Animagic(ドイツ)でBest International Manga賞を受賞。コミック単行本は世界42の国と地域で発刊されており、13年1月現在、15巻までの累計発行部数(海外分含む)は1400万部を突破している。

(2013-1-11)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「黒執事」の解説

黒執事

日本のテレビアニメ。放映は毎日放送、TBS系列(2008年10月~2009年3月)。原作:枢やなによる漫画作品。制作:A-1 Pictures。声の出演:小野大輔ほか。2010年に続編が放映。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

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