コケカニムシ(読み)こけかにむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コケカニムシ」の意味・わかりやすい解説

コケカニムシ
こけかにむし / 苔蟹虫

節足動物門クモ形綱擬蠍(ぎけつ)目苔(こけ)擬蠍亜目Neobisiineaの陸生小動物。コケカニムシ科Neobisiidaeは多くの種を含み、日本固有種のオオコケカニムシNeobisium magnumやアカツノカニムシRoncus japonicusなど森林の落葉土壌中に生活する。この2属はヨーロッパにも分布し、多くの洞穴種を含んでいる。また、ミツマタカギカニムシMicrocreagris japonicusも普通種であるが、これは全北区と東洋区に広がる属である。多くの種は2対の目と、全脚(ぜんきゃく)2跗節(ふせつ)をもつ。近縁のイソカニムシ科は海岸にすむ。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android