世界大百科事典(旧版)内のAriès,P.の言及
【子ども(子供)】より
…最近はしばしば〈子どもへのまなざし〉という,より象徴的な把握が試みられているが,これは両者がより一体的・統合的に機能すると考えられ始めたことを示している。
[〈子ども〉の発見]
フランスの歴史学者アリエスPhilippe Ariès(1914‐84)が,《家族の中の子どもL’enfant dans la famille》(1948),《子供の誕生L’enfant et la vie familiale sous l’Ancien Régime》(1960)などの論稿で提示したのは,子どもおよび子ども時代が,ヨーロッパ17世紀という時代の〈まなざし〉によって発見されていく過程であった。アリエスは〈昨日,それは何であったか? 無であった。…
【死】より
…こうしてみると,少なくともヨーロッパ中世の〈往生術〉と日本の〈往生伝〉においては,死というテーマについて共通の関心が寄せられていたことがわかる。
[死に対する態度の3典型]
アリエスPhilippe Arièsの《死と歴史》によれば,ヨーロッパの中世こそは〈己の死〉が発見された時代であったという。この著作は死に対する人間の態度を歴史的に概観したものであるが,それはやがて現代にいたって,〈死をタブー視する〉態度へと転じたといっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」