世界大百科事典(旧版)内のconnotationの言及
【記号】より
…自然言語の特色は有限の手段によってあらゆるものを名指すことができる点にある(アメリカの言語学者N.チョムスキーのいう〈言語の創造性〉)。名指された対象はそれぞれの社会においてなんらかの評価を与えられるから,語は対象的意味のほかに評価的意味,コノテーションconnotationを帯びることになる。評価の違いと同時に,世界を分割する言語の網目も文化を異にする民族によって異なる。…
【キッチュ】より
…日本では美術評論家石子順造(1929‐77)の主張がその代表的なものであった。60年代末からの記号論と,それに伴うフランスの社会学者ボードリヤールJean Baudrillard(1929‐ )らの消費社会論の進展により,キッチュがほとんど意識されない共示的意味(コノテーションconnotation)の現象であり,消費社会の生み出す美的経験には違いないが,反近代主義者が期待したほどの積極的な役割はないことも明らかにされてきた。キッチュの概念の精密化は,現代社会で生み出される物やできごと,したがって文化全般の分析に有効な手段を提供することになった。…
※「connotation」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」