世界大百科事典(旧版)内のcryptの言及
【教会堂建築】より
…この骨組みの表面を柱型・付柱,繰型(モールディング)などで覆うことによりその線的表現をさらに強化し,〈神の国〉を目ざす限りない垂直性の追求とステンド・グラスの壁を透過する微妙な光の効果とあいまって,堂内に幻想的で超越的な宗教的空間を実現した。クリプトcrypt(地下祭室)の発達にともなって記念堂,墓廟はここに移され,ロマネスクの教会堂の地下にとりこまれたが,ゴシックの教会堂では小祭室または付属礼拝堂として地上の教会堂と一体化した。イタリアでは中世末期まで独立した洗礼堂を造ったが,そのほかの西欧では洗礼形式の変化にともない,10世紀以降は洗礼堂も教会堂の一部にとりこんだ。…
【小腸】より
…小腸の表面積はまずケルクリングひだの存在により,単純な円筒としての面積の3倍となり,さらに絨毛の存在で30倍(約10万cm2),微絨毛の存在で600倍(約200万cm2)という膨大なものとなり,小腸内での消化,吸収を容易にしている。また絨毛の間には腸腺(リーベルキューン腺Lieberkühn’s glandまたは腸陰窩(か)crypt)と呼ぶ腺が開口する。粘膜面には孤立リンパ小節あるいは集合リンパ小節(パイエル板Peyer’s patch)と呼ぶ扁桃に似た組織がところどころにあり,後者は回腸のみに存在している。…
※「crypt」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」