世界大百科事典(旧版)内のcubitの言及
【度量衡】より
…ここに(イ)の考えの代表的な例が見られる。そしてこれがラテン名クビトゥムcubitum(ひじの意)を経て近代ヨーロッパの〈度〉の一系統に引きつがれ(イギリスのキュービットcubit,約46cm),また,その2倍に相当する単位(イギリスのエルell,ドイツのエルレElleなど),そのまた2倍に相当する単位(これは,左右に広げた両手の先の間隔に相当するものとも解され,その例は,中国・日本の尋,イギリスのファゾムfathom,ドイツのクラフテルKlafter,フランスのブラッスbrasseなどに見られる)をもたらした。ただし長年月の間には取違えも生じた模様で,イタリアのブラッチオbraccio,オランダのエルelなどは,本来の腕の長さとも,その2倍または4倍とも解されて,混乱をひきおこした。…
【肘】より
…曲がった肘の突端をなす尺骨先端を肘頭と解剖学で言うのはギリシア語ōlenēとkranion(頭)とから成るラテン語olecranonの直訳で,肘(ひじしり)と似た名称である。肘をあらわすもう一つのラテン語cubitumは英語cubit,フランス語cubitus,イタリア語cubitoに連なるが,これも元来古代エジプト語やヘブライ語で肘から中指の先端までを指し,併せてその長さを表す尺度だった。聖書にはキュビトとしてみえ,〈普通のキュビト〉(45cm)と〈神聖キュビト〉(52cm)などが知られている。…
※「cubit」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」