世界大百科事典(旧版)内の《Dominique》の言及
【フロマンタン】より
…美術評論には,フランドル,オランダの17世紀の画家たちを論じた《昔日の巨匠たち》(1876)がある。作家としては,北アフリカ紀行もあるが,代表作は,自分が体験した年上の女性との恋愛を主題にした半自伝的な小説《ドミニックDominique》(1863)である。ドミニックは親友の従姉マドレーヌにほのかな恋情を抱き,彼女が人妻となったあとも慕いつづけ,結婚生活に幸福を見いだせなかったマドレーヌも彼を激しく愛するようになるが,結局二人は情熱を抑えて別れるという筋書きで,フランス文学伝統の心理分析小説の傑作である。…
※「《Dominique》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」