知恵蔵mini 「DRSボタン」の解説 DRSボタン F1マシンに用いられているドラッグ(空気抵抗)抑制システムのことで、日本語では「ドラッグ低減システム」と呼ばれる。ドライバーがDRSボタンを押すと、リアウイングのフラップ(上下に動く羽)が寝ている状態になり、タイヤを地面に強く押し付けていた空気抵抗が低減する。これによって、スピードが出やすくなり、追い越しを促進させる。フラップが立っている状態では、タイヤを地面に強く押し付ける力「ダウンフォース」が働き、コーナリングがしやすい反面、空気抵抗が高まり、トップスピードは伸びなくなる。逆にフラップが寝ている状態だと、ダウンフォースが弱まり、空気抵抗が減ってトップスピードは伸びるが、タイヤを地面に押し付ける力が減るために、加減速やコーナリングのコントロールが難しくなり、走行が不安定となる。DRSボタンを押すとマシンは直線ではおよそ10km/hほど速くなる。マシンのフラップの可変は5センチメートルまで許されており、2011年にF1のレギュレーションに採用された。 (2015-6-9) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報 Sponserd by