フラップ(読み)ふらっぷ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フラップ」の意味・わかりやすい解説

フラップ
flap

広義には航空機の固定翼の可動部分をいうが,普通は高揚力装置として使用されるものをさし,最も狭義には主翼の後縁に装備されるもの (後縁フラップ) を意味する。後縁フラップは,主翼の後縁部を可動式とし,離着陸の際の低速時に下方に曲げ,あるいは後方に引き伸ばしながら下方に曲げることによって,一定の迎え角における揚力係数を増す働きをする。前縁フラップ (スラット slat) は,主翼の前縁部を可動式とし,低速時に下方に曲げ,あるいは前方にせり出しながら下方に曲げ,失速迎え角を増すことによって揚力係数を増す働きをする。後縁フラップは,今日の飛行機のほとんどすべてに,また前縁フラップは高性能機の多くに装備されている。

フラップ
flap

服飾用語。垂れ下がり,ばたばた打つものなどの意から,ポケットの雨ぶた,つば広帽子の垂れ下がりなどをいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フラップ」の意味・わかりやすい解説

フラップ
ふらっぷ

高揚力装置

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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