世界大百科事典(旧版)内の《Heptaméron》の言及
【マルグリット・ド・ナバール】より
…多忙な公務の余暇に宗教的想念に満ちた抒情詩や宗教劇・俗劇を残したが,いずれも真の愛の探究や愛の渇望,あるいは形式化した信仰の風刺をテーマとする。代表作とされる《エプタメロンHeptaméron》(1559)もまた,《デカメロン》に枠組みを借り艶笑文学的題材を扱いながら,人間的愛憎の諸相に対する鋭い観察と,〈愛とは何か〉という一貫した問いかけによって,近代心理小説への道を開いている。【二宮 敬】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」