マルグリット・ダングレーム(その他表記)Marguerite d'Angoulême

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マルグリット・ダングレーム
Marguerite d'Angoulême

[生]1492.4.11. アングレーム
[没]1549.12.21. オドビゴール
フランス,ナバール (ナバラ) 公妃。アングレーム伯シャルル・ドルレアンの娘,フランス王フランソア1世の姉。 1509年アランソン公シャルルと結婚。 25年夫に先立たれ,2年後ナバール王アンリ・ダルブレと再婚,以後,マルグリット・ド・ナバールと呼ばれジャンヌ・ダルブレ (アンリ4世の母) を産んだ。よい相談相手として弟フランソアを補佐し,彼がスペイン王カルロス1世 (神聖ローマ皇帝カルル5世 ) に敗れてマドリードにとらわれの身となると,スペインにおもむいてその釈放に全力を注いだ。また敬虔なキリスト教徒で,やがて福音主義に好意を寄せ,J.カルバンや P.メランヒトンを知り,プロテスタントを保護した。ユマニスム (ユマニスト ) の影響を強く受けナバール宮廷をその温床とした。当時の最も教養深い女性の一人にあげられ,7ヵ国語に堪能であったといわれる。さらに詩人,物語作家としても有名で,『マルグリット詩集』 Les Marguerites de la marguerite des princesses (1547) や,小話集『エプタメロン (七日物語) 』 Heptaméron (58~59) などを残した。

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