世界大百科事典(旧版)内のinsulaの言及
【住居】より
…しかしローマ帝政期末期にはこのような大規模住居はつくりにくくなり,アトリウムを欠いたものが多くなる。 ローマ時代の稠密な都市化が生んだ住居形式にインスラinsulaがある。3階から5階に及ぶ共同住宅で,外壁を煉瓦で築いた天然無筋コンクリート造であった。…
【ローマ】より
…家長権の衰退と法律が彼女たちに有利になっていったことが,精神的にも経済的にも独立したマトロナmatrona(既婚夫人)を生み出したのである。【小林 雅夫】
【日常生活】
[住居]
古代ローマの都市住宅は一戸建邸宅(ドムスdomus)と共同住宅(インスラinsula)の二つに大別される。典型的なドムスでは,玄関に続いて天窓を有する中央広間(アトリウム)があり,左右には開放された翼室(アラala)が配されていた。…
【ローマ美術】より
…市域はコンパクトに限定されているが,都市の基盤となるこれらの公共施設は堅牢さや容量の点から見て,現代都市の水準をはるかに上回っており,その後の西欧の都市の模範となるものであった。しかし,都市の発展にともない,ローマやローマの外港オスティアのような人口過密都市では,庶民の住居はますます高層化され,5~6階建ての共同住宅(インスラinsula)が軒をならべるようになり,居住環境は悪くなった。他方,前2世紀ごろ以降,富裕層や貴族は城壁外にウィラを営んだ。…
※「insula」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」