世界大百科事典(旧版)内のSymeōnの言及
【カラト・セマーン修道院】より
…シリアの初期キリスト教建築中最も重要な遺構で現存最大。地上約15mの柱の上で30年以上もの間苦行(柱頭行者)をし,生前すでに信仰を生んだというシメオンSymeōn(390ころ‐459)を記念するため,その没後築かれた大規模な建物で,以後多くの巡礼者を集めた。教会は,苦行の柱(基部のみ現存)を囲う1辺約10mの八角堂を核として,東西南北に十字架状に三廊式バシリカを突出させたような特殊なプランをなす。…
【柱頭行者】より
…5世紀から10世紀にかけて,シリア,メソポタミア,エジプト,ギリシアなどに現れた。最初の柱頭行者はシリアのシメオンSymeōn(390ころ‐459)で,通常の修行方法に飽きたらず,他人に妨げられぬようにと柱にのぼったという。この修行方法はたちまちひろまり,徳を慕って人々がまわりに集まるなどして,孤独な修行方法という本来の目的は失われた。…
※「Symeōn」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」