世界大百科事典(旧版)内のTurkの言及
【サラセン】より
…このようなヨーロッパのキリスト教徒の嫌悪と軽蔑にみちたサラセン認識は,十字軍を準備する土壌であったが,十字軍の敗北とこれを通じてのイスラム教徒との接触は,すぐれたイスラムの文化やサラディン(サラーフ・アッディーン)をはじめとするイスラムの〈騎士〉像をヨーロッパに伝えるところとなった。 15世紀以降,イベリア半島のイスラム教徒がレコンキスタ(国土回復戦争)によって駆逐されると,ヨーロッパのキリスト教徒の主要な敵はオスマン・トルコとなり,トルコTurkがサラセンにかわってイスラム教徒の代名詞となっていく。またアラブ地域への旅行者がふえるにつれてアラブという呼称が一般化し,とくに遊牧のベドウィンをさすようになった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」