世界大百科事典(旧版)内のVedāṅgaの言及
【カルパ・スートラ】より
…古代インド,バラモン教の宗教儀礼の綱要書で,〈祭事経〉と訳される。ベーダ聖典の成立後,その理解と実践のための手引書として《ベーダーンガVedāṅga》と称する6種の補助的文献群が成立した。ベーダ聖典に定められた祭式を行うために必要な規則を網羅した《カルパ・スートラ》もその一つで,6種中もっとも重要視されている。…
【ダルマ・スートラ】より
…バラモン教社会を構成する4階級(バルナ)それぞれの権利や義務,および生活の規範などを記したもの。ベーダの補助文献として成立した6種のベーダーンガVedāṅgaの一つである《カルパ・スートラ》の一部分を構成し,〈律法経〉などと訳される。法について述べた文献としてはインドで最初期のものであるが,裁判などの実用的目的のための法典ではなく,ベーダを補完する文献の一つとして,ベーダを継承する諸学派によって作り出された宗教文献である。…
※「Vedāṅga」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」