世界大百科事典(旧版)内のvijñapti-mātra-vādaの言及
【唯識説】より
…インド仏教において,3~4世紀ころに興った大乗思想で,あらゆる存在は唯(た)だ識すなわちこころのはたらきで表された仮の存在にすぎないとみる唯心論。サンスクリットでビジュニャプティ・マートラ・バーダvijñapti‐mātra‐vādaという。〈般若経〉に説かれる空の思想を受け継ぎながら,空を虚無主義ととらえる傾向を是正しようと,ヨーガの実践を好む人びとによって説かれ,〈あらゆる存在は心がつくり出した影像にすぎない〉という禅定体験に基づいているとされる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」