ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アーデルハイト」の意味・わかりやすい解説
アーデルハイト
Adelheid; Adelaide
[没]999.12.16. アルザス
神聖ローマ皇帝オットー1世 (大帝)の第2妃。聖女。ブルグンド王ルドルフ2世の娘で,最初イタリア王ロタールと結婚し,そのとき生れた娘エンマはフランス王ロテールの妃となった。この国際的な血縁関係と高い教養,政治的見識をもって,951年オットーの妃に迎えられると,よくその政治を助けたが,息子がオットー2世として帝位につくと,ビザンチン皇女である2世の妃テオファノのため宮中での権勢を失った。オットー2世の没後,テオファノと和解し,幼い新皇帝オットー3世の摂政をつとめ,その成年 (995) 後は下アルザスのゼルツ修道院に退き,教会,修道院の設立に尽力した。
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