アメリカ下院の「慰安婦」決議(読み)あめりかかいんのいあんふけつぎ(英語表記)U.S.House of Representatives seeks Sex Slavery Apology from Japan

知恵蔵 の解説

アメリカ下院の「慰安婦」決議

アメリカ下院本会議は、2007年7月30日、第2次世界大戦中に「慰安婦」とされた人たちに対し、日本政府が公式に謝罪するよう求める決議を採択した。これに先立ち、日本の国会議員の有志たちは、「慰安婦」が強制によるものではなかったことを訴える全面広告を「ワシントンポスト」紙に掲載したが、下院はそれを無視し、下院本会議としては初めて上記決議を行った。すでに日本では、この問題に対処するため、1995年7月に、「女性のためのアジア平和国民基金」を設置し、慰安婦1人当たり200万円の償い金の支払い、首相手紙送付、政府拠出の39億円による医療福祉支援事業を行ってきたが、2007年3月末日をもって事業を終了し、同基金を解散していた。

(宮崎繁樹 明治大学名誉教授 / 2008年)

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