エビイロカメムシ(読み)えびいろかめむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エビイロカメムシ」の意味・わかりやすい解説

エビイロカメムシ
えびいろかめむし / 海老色亀虫
[学] Gonopsis affinis

昆虫綱半翅(はんし)目エビイロカメムシ科に属する昆虫。日本のエビイロカメムシ科には、本種のみが知られる。本州四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国に分布し、主として平地に生息する。体長14~18ミリメートル。体は淡黄褐色。頭部は三角形を呈する。口吻(こうふん)、触角ともに短い。ススキに寄生し、葉上でやや不活発に行動する。5~6月に、葉裏に14個前後の卵を2列に並べて産卵する。幼虫は特徴のある扁平(へんぺい)な体形をしている。8月ごろに羽化して、成虫で越冬する。

[立川周二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のエビイロカメムシの言及

【カメムシ(亀虫∥椿象)】より

… 世界に2500種以上の種があり,日本には約90種が分布する。カメムシ,クチブトカメムシ,キンカメムシ(イラスト),クロカメムシ,ノコギリカメムシ,エビイロカメムシ,ヒロズカメムシなど12亜科に分類され,日本には上記の7亜科が分布。ただしこれらの亜科は学者により科として扱われることもある。…

※「エビイロカメムシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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