一夜酒(読み)ヒトヨザケ

デジタル大辞泉 「一夜酒」の意味・読み・例文・類語

ひとよ‐ざけ【一夜酒】

一夜うちに熟成するところから》甘酒。いちやざけ。 夏》御仏に昼そなへけり―/蕪村

いちや‐ざけ【一夜酒】

ひとよざけ」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一夜酒」の意味・読み・例文・類語

ひとよ‐ざけ【一夜酒】

〘名〙 (一夜の間に熟成するところからいう) あま酒。いちやざけ。《季・夏》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※俳諧・蕪村句集(1784)夏「御仏に昼備へけりひと夜酒」

いちや‐ざけ【一夜酒】

〘名〙 一夜の間に醸造した酒。甘酒などをいう。ひとよざけ。
※詠百寮和歌(1504‐54頃)「造酒正 かみあわせ作り出せる一夜酒口のうちにてわき帰りつつ」

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飲み物がわかる辞典 「一夜酒」の解説

ひとよざけ【一夜酒】


「甘酒」の古称。⇒甘酒

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世界大百科事典(旧版)内の一夜酒の言及

【甘酒】より

…一夜(ひとよ)酒ともいい,醴(れい)とも書く。醴は,中国で古く行われており,日本でも応神紀に名が見える。…

【酒】より

… 平安時代の《和名抄》をみると,酒(さけ),醴(こさけ),醪(もろみ),醇酒(かたさけ),酎酒(つくりかえせるさけ)があげられている。醴は一夜酒とも呼ばれ,《延喜式》によれば米4升,蘖(こうじ)2升,酒3升で9升の醴がえられた。工匠や役夫には魚,和布のほかに醴6合が日ごとに給せられていた。…

※「一夜酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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