名付け(読み)ナヅケ

デジタル大辞泉 「名付け」の意味・読み・例文・類語

な‐づけ【名付け】

名をつけること。特に、新生児に名をつけること。また、その儀式。ふつう生後7日目に行う。命名
いいなずけ」に同じ。
「―の方より、急々に欲しいと申すにつき」〈浄・今宮の心中

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の名付けの言及

【綽名(渾名)】より

…呼名はその人の実名以外に他人がつけた名で,諱(いみな)・諡(おくりな)・源氏名・醜名(しこな)とともにあだ名があったわけである。【遠藤 元男】 戸籍など公的な書類に届け出された本名に対して,あだ名は私的な交際の相手が名付けた呼名である。実名とも呼ばれる本名が法的・形式的なものであるため,かえって人格の実態から遠いむなしいものに思えるときがあるのに対して,親愛であれ軽侮であれ感性にささえられるあだ名は端的に人柄を表現するところに特性がある。…

【育児】より

…乳つけ親のほかにも,生児のために産育の各段階に応じて,帯の親,取上げ親,名付親,拾い親など多くの仮親(かりおや)をとる風習があった(親子成り)。七夜の祝には生児の名付けを行い,産婆,実家の母親,仲人の女親,近親等を招いて盛大な共食の祝を行って,生児をこの世のものとして承認する。 七夜または11日目の〈初外出〉をウイデ,イダシハジメ,デゾメなどといい,生児に初めて日の目を見せる。…

【一字書出】より

…古文書の一様式。元服のとき烏帽子親(えぼしおや)がその子に命名する際に,自己の実名の1字を与え,その証拠に,狭義にはその1字のみを自身記して与えた文書。名字書出の一形式。一字状ともいう。1字の贈与は烏帽子父子の間だけでなく,主従の間にも行われ,血縁擬制のより強い絆とされ,家臣中のよりよい待遇とされ,一字拝領として家格の表徴ともなった。一字拝領とは,これを与えられた臣下から見た行為である。加冠の儀式が形式的にせよ主人の臨席の下に行われるのが本来の形である。…

【七夜】より

…出産儀礼のうち最も重要なものの一つで,産婆,近親者などを招いて小宴をはり,贈答がなされる。七夜に行われる行事は地方によっていろいろで,この日に生児の命名(名付け)を行い,ナビラキの祝をする地方は多い。現在も生児の命名は七夜までに行われている。…

【名】より

…われわれをとりまく森羅万象,そのすべてに名があるわけではない。名付けられたものもあれば,名付けられていないものもある。それは当該の文化と強い相関関係を持っている。…

※「名付け」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」