思侘(読み)おもいわぶる

精選版 日本国語大辞典 「思侘」の意味・読み・例文・類語

おもい‐わぶ・る おもひ‥【思侘】

〘自ラ下二〙 (一例しか見られない特殊なもの) =おもいわぶ(思侘)
万葉(8C後)一五・三七五九「たちかへり泣けどもあれはしるしなみ於毛比和夫礼(オモヒワブレ)て寝(ぬ)る夜しぞ多き」

おもい‐わ・ぶ おもひ‥【思侘】

〘自バ上二〙 思いどおりにならないで悲しむ。うらさびしく思う。
※万葉(8C後)一五・三七二七「塵泥(ちりひぢ)の数にもあらぬわれ故に於毛比和夫(オモヒワブ)らむ妹が悲しさ」

おぼし‐わ・ぶ【思侘】

〘自バ上二〙 (「おもいわぶ(思侘)」の尊敬語) 思いどおりにならなくてお悲しみになる。思い悩まれる。
※延喜御集(967‐1000頃)「かぎりなくときめきたまけるほどにうせ給にければ、かぎりなくおぼしわびて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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