油煙墨(読み)ユエンズミ

デジタル大辞泉 「油煙墨」の意味・読み・例文・類語

ゆえん‐ずみ【油煙墨】

油煙にかわで固めてつくった墨。掃墨はいずみ。→松煙墨

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精選版 日本国語大辞典 「油煙墨」の意味・読み・例文・類語

ゆえん‐ずみ【油煙墨】

〘名〙 油煙で作った墨。油煙と膠(にかわ)とを混ぜて作った墨。油煙。
言継卿記‐大永七年(1527)四月一八日「中御門在国之間、吉田民部少輔に、後花園院御短冊一首〈略〉沈麝円十粒、遣之、慈善に油烟墨一丁遣候」

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世界大百科事典(旧版)内の油煙墨の言及

【墨】より

…松や植物油などを燃やして得た煤(すす)と膠(にかわ)を主な材料とし,これに香料や若干の薬剤を加えて練り固めた文房具。材料によって松煙墨,油煙墨,工業煙墨に大別され,形は円形,方形,楕円形,小判形,円柱,角柱,長方形,多角形から,人形,魚形,琴形,扇面形など,自然や器物に模してさまざまなものがあり,その面には墨名,詩,賛やさまざまな図形が配される。
[中国]
 後漢の許慎の《説文解字》には,〈墨は書する墨なり。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」